理系大学院卒なのに新卒でベンチャーに入る話

理系大学院卒なのに新卒でベンチャーに入る話

新卒でどこの会社に入るか決めあぐねている人、はたまた卒業と同時に起業する人、フリーランスになる人、いろいろな人がいるかと思います。

その中で僕は六年間勉強してきた化学という専門分野を捨てて、他業種のベンチャーに進むことにしました。

同じような境遇の人や、もしこれからベンチャーに入りたい学生、また何もしたいことなんてなくてとりあえず大企業に行こうかな、なんて考えている人も見てくれたらうれしいです!

ベンチャーに入る理由

  • 自分がしたい”仕事”の仕方に出会えた
  • 自分の本当にやりたいことが見え、この会社ならそれができると思った。

僕がベンチャーに入ろうと思った理由は上記の2点です。

こう思うまでに至った経緯を書いていこうと思います。

就活の始まり

学んだこと

学生の多くはやりたいことなんて無い
ベンチャーは意識高い人の巣窟
外コンのインターンは難しい

僕は修士1年の夏ごろから就活をはじめました。

僕らの年(19卒)の就活解禁は次の年の3月ですので、およそ1年弱ほど同世代の人に比べれば早く就活を始めました。

当時の僕の志望業界はコンサルティング。

主に外資系のコンサルティングファームを志望していました。

理由は簡単で「やりたいことないし、色んな分野に携われるコンサルっていいじゃん!」

と安易な理由で志望していました。また、承認欲求の塊である私は外コン行ったらみんな俺のことすごいって言ってくれるだろうしこりゃあ天職じゃないか、などとわけも分からず外コン志望でした。

また業界研究をしていくうちに、コンサルティング業界は「自分の実力で勝負する世界で頑張っていれば転職も余裕!」

などという売り文句をよく目にしたのでなんとなくコンサルを目指します。

とまあなんとなくで就活を始めたのですが、これが修士1年の6月ころ。コンサルティングファームは外資系の会社が多く、選考も早いらしく、サマーインターンに参加しないと内定は難しいなどということをセミナーで聞いたので、とりあえず申込んだところ・・・

外コンサマーインターン全滅!(笑)

悲しみに暮れながら、ギリギリで参加できたサマーインターンは大手人材系会社とシンクタンク他数社

あーあ落ちちゃったか・・・でも知名度もそこそこのところにインターン行けたしオッケーなんて軽く考えていました。

そこで他大学の多くの学生と話して気づいたのがみんなもやりたいことなんて特にない、ってこと。

高学歴な学生たちでさえも「やりたいことがないからとりあえず給料高そうな会社に入りたい」って言っていたので

ああ俺だけじゃないのか!ならいっか!

と最初は思っていました。

しかし、インターンに参加した企業の中で一社だけちょっと異質だったんです。

その会社はベンチャー企業で規模もそこまで大きくないのですが、そこの人たちだけ異質だったというか、奇妙だったんですよね。

社員たちもなんだかエネルギッシュだし集まっている学生もなんだか意識高い系・・・

参加していた学生たちは話してみるとみんな全然ロジカルじゃないし、プレゼンも下手だし、でも熱意ややる気だけは他の会社の学生よりも何倍もあったんです。こんな人達もいるんだなあなんて思いながら、僕のサマーインターン生活は終わったわけです。

ここで得た教訓は学生の多くはやりたいことなんて無い、ベンチャーは変なところ、外コンのインターンはやはり難しい。という3つ

秋になった

学んだこと

労働(labor)と仕事(work)
みんな会社というプラットフォームに縛られている

秋になり僕は研究が忙しくなり、インターンに参加することが難しくなったので、研究室のOBやビズリーチ、ニクリーチなどを使ってOB訪問しまくることにしました。OB訪問なら夜にちょこっと話を聞くだけでいいし時間対効果が高そうだなと思ったからです。

大企業のひとからベンチャーまでいろいろな人に話を聞くことができました。そこでふと気づいたのが仕事と労働の違い。

仕事と労働の違い・・・?なんじゃそりゃって言う人はハンナ・アレントの名著人間の条件」を読んでみてください。ハンナ・アレントさんいわく、労働(labor)とは人間の生存そのものに関する自然的なものであり、仕事(work)とは非自然に対応する活動力のことだそう。

僕なりの解釈として、労働(labor)とはやりがいを感じれないまま働き続けている状態で、仕事(work)とはやっていることにやりがいを感じている状態です。

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大企業の人たちは労働(labor)をしている側面が強いのではないかと感じましたし、ベンチャーの人たちは仕事(work)をしている側面が強いのではないかと思いました。(あくまで僕があった人たちはですよ!)

また、たくさんの人と話してどんなに仕事ができる人でも会社というプラットフォーム(肩書き)がなければ評価されないことに気づきました。これはベンチャーも大企業もだいたい一緒でした。大企業でぬくぬくしている人の方が中小企業でバリバリ仕事している人よりも評価(金銭的に)されるし、これを跳ね返すには大変は努力とマーケットへのアピールが必要なのだと感じました。

しかし、どんなに優秀な会社員でも細分化された仕事をこなしているだけで、自分で仕事を作り出すことはなかなか難しい。その会社で歳を重ねれば重ねるほど会社という枠組みにとらわれて身動きが取れなくなってしまうような人が多かったです。

おそらくこの枠組から逸脱できる人が、逸脱できる勇気のある人が、目的を持って独立して生計を立てていけるのだと思いました。

とまあ自分なりにいろいろ考えていました。

人間何かに依存しなければ生きてはいけないし、その上でその依存先をこの半年程度で決めなくてはいけないのかと思ったら、なんだかおっくうな感じがしましたが、せっかく一度きりの人生なんだしやりがいのあることをしたいし、大企業に入って社内で疲弊しているのに社外では会社名で肩で風を切っている人間にはなりたくないと思いました。

この辺のことを思ったのはだいたい1月くらいでした。

本選考が始まって内定もすぐ出た

学んだこと

学歴がなくても努力すれば外コンの内定を獲得できる

一応まだ外コン志望だったので就活が始まるのも早く、たしかエントリーシートを最初に提出したのは12月くらいでした。(ちょっと記事の構成上時系列が前後してますごめんなさい)

OB訪問も行っており、ケース面接やロジカルにコミュニケーションをとったり、というようなひと通りの”内定を獲得するための訓練”は十分に行っていました。戦略系のファーム(マッキンゼーとか)は無理だろうけど(この時期は選考終わってますが・・・)、総合系(アクセンチュアとか)、会計系のファーム(デロイトとか)なら内定出るんじゃないかななんて思ってました。景気も比較的よく売り手市場なんていうふうに言われていたのもありますね。

そんなこんなで面接が始まってからは、はトントン拍子で2月には内々定をいただいてしまいました。

関連記事>>>外コンに内定した大学院生が見ていた就活サイト&就活ブログ9選

本当にこの会社で働く?

そこでじゃあこの会社に行くか、となったときになんだかそうしたいとは思えなかったんです。その会社のOBの方にもお会いしていて何度もお話を聞いていたので、働くイメージがつかない、とか激務と言われる外コンで働く覚悟がなかったとかそういうことではないです。

この会社に入っていて俺に何になれるんだ・・・

と言った感情に支配されていました。

目立ちたがりのくせに、自分のやりたいこと、なりたいものが明確に用意できなかった僕にとって当然の結末でした。

ここでこのまま特に目的もなく外コンに進むことはこれからの人生が承認欲求に支配されてしまうのではないか、言われた仕事をこなすだけの人生になってしまうのか・・・という不安でいっぱいになってしまって・・・

 

ZE

 

正直合わないことはOB訪問をしていて薄々気づいていました。コンサルはスーパーマンではないということも分かりましたし(めちゃくちゃ仕事できる人が多いけど)、何かを生み出す主体ではないということもわかりました。

それになにより前述したように社内でひどくくたびれた社員さんをみるとこんなふうになりたくないなあと思いました。

悩み始める僕

学んだこと

ベンチャーが現状ベターな選択かも
後悔しない選択

そんなこんなで悩んでいるところにベンチャー企業で働く方にOB訪問したことを思い出しました。

ちょっと意識高すぎてきもかったけど今なら見方もちょっと変わるかな、なんて気持ちでベンチャー界隈も受けてみることにしました。

有名なベンチャーを数社うけてみまして、やっぱりみんな意識(だけ)高いような感じがしてやっぱ合わないかなーなんて思っていたところ、ある会社に出会いました。

そこでは世の中のマイナスを変えていくと謳っており、お金にならなくても日本のために事業をするとのこと。

東北の出身である私は、地方の問題の解決についてなら将来やりたいなあ、なんて思っていたところに「日本のために事業をする」なんて言われたらドキッとするじゃないですか。とまあ半ば一目惚れでこの会社を受けることにしました。

面接官がとても優秀でしかもいままであったことのない人種(知性とユーモアの能力がカンストしているような人)でした。あとから気づいたらその人は役員だったらしいのですが。。。

僕と同世代で活躍している社員にも会わせていただき、なんだかみんな優秀そうだし、なによりみんな働かされている感じがない。誰と話してもみんな楽しそうに自分たちの事業の話をするんですよ。

まさにみんな”仕事”をしている感じ。

ここで働いたら自分のしたいこと(地方創生とか)ができる上に、なによりやりがいと誇りを持って仕事(work)ができそうだと感じました。

てことで最終的にベンチャー企業に入ることにしたわけです。

覚悟

つらつらと上述しましたが、僕の中ではかなり覚悟をもった決断でした。というより覚悟がなければできない決断でした。

研究室の同期たちはみんな大手のメーカーやIT企業、研究職につく予定です。おそらく数年後には日本の平均年収以上の給料をもらっていくことになります。

しかし僕はベンチャーという比較的小規模な組織で常にマーケットに晒されて生きていかなければいけません。大企業のようにただ仕事をこなしていれば一定の給料がもらえるような環境ではなく、常に努力し、仕事を自分でもらってこなければいけません。

この道を選ぶことに反対もされましたが、何より僕は「自分のやりたいことができない」環境や「自分の目指す仕事」をしない選択をするほうが難しかったですし後悔しそうだと感じました。

だからこの選択をしましたし、頑張ろうかなと思っています。

長々と書きましたが、こんな感じで僕の就活は終わりました。

最後に:同じような境遇の人に

ここまで読んでくれてありがとうございました。

同じような境遇の方は多いとは思います。

馴れ合うつもりはありませんが、お互いがんばりましょう。

社会に対して僕らができることは何かあるはずです。

僕らの選んだ道が正しいか正しくないか(この議論自体が正しいか皆目不明ですが)はまだわかりませんが、この選択を自分の中で正しくすることはできるはず!

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